ロサンゼルス・ドジャースへの移籍が決まった山本由伸投手ロサンゼルス・ドジャースへの移籍が決まった山本由伸投手(写真:AP/アフロ)

 今オフのMLBストーブリーグはLAの名門球団が“独り勝ち”の様相を呈している。

 オリックス・バファローズからポスティングシステムで米大リーグ移籍を目指していた山本由伸投手がロサンゼルス・ドジャースと契約合意に達したと、MLB公式サイトなど複数の米主要メディアが報じた。

 契約内容は12年総額3億2500万ドル(約463億円)で「投手一本」のプレーヤーとしてはメジャー史上最高額。

 今オフにプロスポーツ史上最高額となる10年総額7億ドル(約1015億円)でドジャースと契約した二刀流スーパースターの大谷翔平投手と同じドジャーブルーのユニホームを身にまとうことになり、稀代のツー・ウェイ・プレーヤーと日本が誇る無双右腕が2024年シーズンからチームメートとしてドジャースタジアムのグラウンドに並び立つことになった。“日本人最強タッグ”の結成に日米は大きく沸き返っている。

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ドジャースの山本由伸獲得に大谷翔平も貢献

 ドジャースが激しい山本争奪戦を制した要因は複数ある。サラリーキャップ制によるラグジュアリー・タックス(ぜいたく税)の課徴金支払いを気にせず山本にこれだけのメガディールを用意できたのは言うまでもなく、大谷側が新契約で受け取る額の約97%を後払いにして資金繰りに余裕が生まれたことだ。

 そして山本がかねてドジャースファンであったことや温暖な西海岸を拠点とするMLB球団でのプレーを望んでいたこと、さらに言えば自身とドジャース側との面談の際に今年3月の第5回WBCで共に世界一奪回に貢献した大谷も同席し、直接ラブコールを送られたことも大きくプラスに働いたとみられる。