3.実際に使用されたのは化学弾

 その後9月16日、シリア郊外での化学兵器使用を巡る国連調査団の38ページにわたる報告書が発表された。

 調査団は、現場の生存者や救急隊員からの聴き取り、髪や尿、血液、土壌などの試料採取などの調査を実施した。

 報告書によれば、「ダマスカス郊外都市グータに、ロケット弾を発射して、神経ガスのサリンを比較的大規模に使用した」とされている。

 85%の血液サンプルからサリンの陽性反応が出た。土壌などの多くからもサリンの使用が確認された。

 国連事務総長は、シリアで化学兵器が使われたことに「疑念の余地はない」と述べた。

 また一般市民に対する化学兵器の使用としては、1988年イラクの旧フセイン政権が東部ハラブジャでクルド人を虐殺した以来の規模だったと強調。

 生物化学兵器の使用禁止を定めた1925年のジュネーブ議定書などの国際法に反する「戦争犯罪だ」と非難した。だが、アサド政権と反体制派のどちらが使ったかについての見解は示されていない。

サリンが装填されていた砲弾(左)とその砲弾の細部説明

出典:http://www.cnn.co.jp/video/11638.htmlの情報を組み替えた