マイカー通勤者のEV充電をどう見る?
グローバル市場では、2015年のCOP21(第21回国連気候変動枠組条約締約国会議)で締結されたパリ協定をきっかけに、企業経営のあり方が大きく変わり始めた。従来のような財務情報だけではなく、環境・ソーシャル(社会性)・ガバナンスを重視するESG投資が拡大し、欧米でのEVシフトを後押しする形となった。
そうした中、企業はサスティナビリティ関連情報の開示を求められるようになった。
金融庁によれば、2025年3月にサスティナビリティ開示基準を公表。その中には、適用基準、一般基準、気候基準があり、これらをまとめてSSBJ基準と呼ぶ。
適用対象企業については「特に定めていないが、金融商品取引法の枠組みにおいて適用されること、特にグローバル投資家との建設的な対話を中心に据えた企業(プライム上場企業)が適用することを想定に開発を行った」としている。
その上で、プライム上場企業以外の企業に対しても、SSBJ基準に従いサスティナビリティ関連財務開示を策定することを推奨している。
SSBJ基準では、CO2など温室効果ガスの定量について開示を、「スコープ1〜3」の3段階で規定。スコープ1は「自社の直接的な排出」、スコープ2は「購入した電力等を加味した間接的な排出」、そしてスコープ3は「バリューチェーン全体での排出」となる。
これを、企業におけるEVの活用に当てはめると、社用車はスコープ1に該当し、マイカー通勤はスコープ3の範疇という考え方が成り立つ。
悩ましいのは、EVをマイカーとして使う通勤者にとっては、充電が業務に関わるのか、それとも個人利用なのかという区別である。
そこでTerra Charge Bizでは、企業がマイカー通勤者に提供する充電用スマートフォンアプリで法人利用と個人利用を区別してログインする仕組みを構築した。
企業としてはTerra Chargeが全国各地ですでに設置している充電インフラをスコープ1およびスコープ3の両方で活用できるというわけだ。
SSBJ基準を考慮した社用車とマイカー通勤車のEV対応を考慮したTerra Chargeの説明図(写真:筆者撮影)
特にスコープ3では、取引先・連結子会社・地方工場など対応すべき対象が多いため、そうした企業群全体としてEVに対する充電サービスを一元化するメリットは大きいと、Terra Chargeは考えている。