第1列島線沿いに強固な防衛体制を構築

「目標は中国を支配することでも締め付けたり屈辱を与えたりすることでもない。米国や同盟国・パートナー国を中国が支配できないようにすることだ」。「対立ではなく強さ」により中国が一方的に現状変更したり米国の核心的利益を侵害したりすることを断念させる。

 経済・技術・軍事面で米国の優位性を維持し、中国によるいかなる強圧的な試みに対しても莫大なコストを強いることを確実にする。対話の扉は閉ざさない。相互の利益が一致し、米国の主権と利益が尊重される場においては安定を促進するため関与を行う用意があると対話を呼びかけた。

昨年10月、韓国・釜山で首脳会談を行ったトランプ大統領と習近平主席(写真:ロイター=共同)

 中国の冒険主義を抑えるため日本の南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ第1列島線沿いに強固な防衛体制を構築。これまでのNDSで台湾は地政学的な死活的重要拠点と強調されてきたが、台湾に関する直接的な記述は消えた。

 トランプ政権は台湾問題を「イデオロギー的な対立」として際立たせるより中国との間で「新しい勢力均衡」を築くレバレッジとして扱っている可能性がある。台湾を明記しないことで中国側を無用に刺激するのを避け、実務的な交渉の余地を残したとも考えられる。