高市早苗首相(写真:共同通信社)
[ロンドン発]1月20日、日本の新発30年国債利回りは一時3.875%まで上昇、新発40年債利回りも4.215%となり、過去最高を更新した。米ブルームバーグによると、日本の国債利回りが4%台に乗せるのは1995年以来。英国の“トラスショック”を彷彿とさせる状況になってきた。
日本は「英国の悪夢」をなぞるのか
積極財政の高市早苗首相は23日召集の通常国会冒頭で解散・総選挙を打つ。市場は高支持率の高市氏が議席を増やし政権基盤を固めると見越し、株高・円安・金利高の「高市トレード」が加速する。超長期国債の暴落に片山さつき財務相は市場に冷静な対応を呼びかけた。
高市氏とだぶるのは2022年、インフレ高進期に「財源なき減税」をぶち上げ、債務危機に火をつけたリズ・トラス英首相だ。就任45日目「保守党から委任されたマンデートを実現できない」と辞任を表明、英国史上最短命の首相に終わった。このエピソードは教訓に富む。
2022年10月25日、退任する英国首相リズ・トラス氏は、ダウニング街で国内外のメディアの前で最後の声明を発表した(写真:Steve Taylor/SOPA Images via ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ)
同年9月、成長を重視するトラス政権が450億ポンド規模の「財源なき減税」を発表。インフレ退治で利上げ中のイングランド銀行(英国の中央銀行)の方針と逆行する財政拡大策に市場は反応し「財政持続性への疑念」から英通貨ポンドが急落、英国債が売られた。