「ミャクミャクハウス」で、ミャクミャクの登場に喜(よろこ)ぶファン(写真:共同通信社)

(宮崎園子:広島在住フリーランス記者)

フリーランス記者は「一般」か「報道機関」か

 講演会やイベントなどの取材などにいくと、往々にして入り口でモヤる。会場の受付の区分が「一般」か「報道機関(またはマスコミ)」となっているからだ。

 取材者ではあるが、報道「機関」に属さない私は、一体どこでチェックインすればいいのだろうかと。

 先日あった、県外在住の方が広島で開いたあるイベントのときもそうだ。「フリーランスの記者として取材したい」と、規定通り、名前や具体的な発信媒体名を示して事前に主催者側に連絡し、参加許可の返信を得ていたのだが、どういうわけか取材記者リストに名前がなく、別枠で登録されていた。

 幸い、受付の人に顔を認識してもらっていたので、取材パスをもらって会場内での取材はことなきをえた。だが、無所属の取材記者という存在が、いかに想定されていないかを改めて思い知らされた。

 東京や大阪などの都市部ではもう少しフリーランスの取材者の存在が認識されているのだろうが、広島のような規模の街では、悲しいけれど取材記者=地元に拠点を置く報道機関に所属している記者、でしかない。

 19年間勤務した全国紙を退社して4年、この間ざっと数えて25ほどの媒体で仕事をさせていただき、共著含めて4冊の本を執筆したが、自分の力不足、知名度不足をただただ嘆く。まだまだ修行が足りない。