気持ちが乗らない部下が断りやすい「誘い方」とは?
次に、自分が楽しむためではなく、親睦のために場を設けること。飲みニケーションが好きな人は、親睦と言いつつも本音は自分がお酒を飲みたいという思いの方が強かったりすることがあります。そういう感情は言葉にしなくても、「あの人、お酒すきだからなー」などと思われたりして部下には伝わっているものです。
中には飲みニケーションを上司と仲良くするチャンスだと前向きに捉える部下もいると思いますが、断りづらくて渋々付き合う人もいます。上司が自分が楽しむために行う飲み会は一見和気あいあいとしているように見えても、実は心から楽しんでいるのは上司だけで、後で部下だけで飲み直しているなんてことも珍しくありません。
親睦が目的なのであれば、自分ではなく参加者全員が主役として楽しめる場にすることです。
また、業務の一環として強制参加とする一方で賃金も支払われる場合を除き、親睦目的の場はあくまで自主参加が基本。しかし、上司から直々に誘われれば断りづらく感じる人もいるものです。「今から飲みにいくけど、キミも来るよな?」などと投げかけられれば、上司にそのつもりはなくとも部下側は威圧的に受けとってしまうかもしれません。
「飲みに行くけど、もし都合があうなら一緒に行く? 無理はしなくていいよ」などと、できる限り強制と受け取られにくい言い回しにしたり、直接声をかけるのではなく一緒に行くことがすでに決まっている他の部下から声をかけてもらうなど、気持ちが乗らない人が断りやすい雰囲気をつくる配慮は大切です。
また、それらの配慮をしてもなお断りきれない部下はいるかもしれません。飲み会に来たのだから、集まっているのは酒を飲みたい人ばかりだと決めつけるのも要注意です。本心では帰りたいと思っているのに、断ることができずに参加している部下もいる可能性を頭に入れておく必要があります。
配慮配慮といろいろ考えていると面倒くさくなって「もう飲みに誘うのなんてやめよう」と思ってしまいそうですが、飲みニケーション全盛期には、そういった配慮がなさすぎた面もあります。