2026年2月19日、ミラノ・コルティナ五輪、フィギュアスケート、女子シングルで金メダルを獲得したアメリカのアリサ・リュウ 写真/スポーツ報知/アフロ
目次

(小林偉:放送作家・大学教授)

クラシックや映画音楽が多いが…

 日本時間23日早朝に幕を閉じたミラノ・コルティナ冬季オリンピック。メダル獲得総数でいえば、今回の日本代表は史上最高の活躍を見せてくれましたね。金5・銀7・銅12の合計24個で、これまで最高だった前回北京冬季オリンピックの18個を大幅に更新。金メダル数も冬季オリンピックで過去最高だった1998年長野の5個と並ぶ最多タイ。国・地域別獲得数でもノルウェー、アメリカ、イタリア、ドイツに次ぎ、堂々の5位につけました。中でも活躍が目立ったのがスノーボードで、金メダル4つを含む計9個のメダルを獲得。日本の新たな“お家芸”になりそうな雰囲気も醸成してくれましたよね。

 それに次ぐ活躍だったのが、フィギュアスケート。スノーボード以外で唯一の金メダルとなったペアの三浦璃来・木原龍一両選手の通称“りくりゅう”による、この種目日本勢初の金メダルをはじめ、男女のシングルで共に銀2つ、銅2つ、団体での銀と合わせ計6個のメダルを獲得。この競技での日本勢としては冬季オリンピック1大会での最多を更新しています。

 さて、眠い目をこすりながら連夜のテレビ中継を観ていた方も多いと思いますが・・・音楽好きの筆者が興味を惹かれたのが、フィギュアスケート日本代表たちの演技プログラム使用楽曲です。これまでと比べて“ロック度”がちょっと高くなかったですかと・・・。

 以前、筆者が放送作家として、フィギュアスケートの曲選びについて取材したところ、振付師やコーチが選手個々の特性(ステップやジャンプの種類や数など)を鑑み、曲を吟味していくことが多いそう。また、採点競技ですので、様々な国の審判に広くアピールするよう、知名度の高いクラシックや映画音楽から選ばれることが多いとも。中でも、元々ダンサブルなバレエ音楽やミュージカル・ナンバー、ディズニーや大ヒットしたハリウッド映画、または開催されている国や地域にちなんだ曲から選ばれることが多いですね。こうした点に於いて、ロックというジャンルは英米のものが中心になり少しマニア度が高いと判断されてか、選曲される機会が少ない印象でした。

 さて、上記を踏まえて今回の日本代表たちの選曲を見てみると・・・