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ファイナンシャルプランナーの高山一恵氏のもとに寄せられた相談事例を通じてマネープランを考えていく連載「人生100年のマネー相談」。今回は、晴れてお子さんが私立中学に入学したものの、入学後に想定外の費用が次々とかかり、家計を圧迫している40代会社員Sさんご夫妻の相談事例をご紹介します (JBpress)
(高山 一恵:Money&You取締役、ファイナンシャルプランナー)
(注:相談者のプライバシーに配慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください)
Sさんご夫妻の娘さんは、昨年、中学受験をして、晴れて第一希望の名門私立中学校に合格しました。Sさんは、中小企業のメーカーに勤務、奥様はパート勤めをしています。決して、高年収というわけではありませんが、1人娘のR子さんに良い教育環境を与えてあげたいと思い、私立中学を受験させることにしたそうです。
R子さんは、小学3年生から中学受験向けの塾に通いました。低学年の頃は月謝も月2万〜3万円程度だったので、そんなに負担に感じていなかったようですが、高学年になると、次第に月謝が高額になり、家計に重くのしかかるようになったそうです。
参考までに大手進学塾「四谷大塚」の費用(2026年)を見てみましょう。
・入会金が2万2000円(税込)
・小学3年生 週2回授業:月額2万4200円(税込)
小学4年生からは2教科もしくは4教科を選択できますが、4教科を選択した場合の料金を記載します。
・小学4年生 週3回授業:月額4万1800円(税込)
・小学5年生 週4回授業:月額5万2250円(税込)
・小学6年生 週4回授業:8月までは月額6万7650円(税込)、9月以降は月額9万750円(税込)
(注:費用は例外もあるので、実際の費用については、各塾にお問い合わせください)
高学年になると、かなりの負担になるのがわかります。授業料だけを計算してみると、小学3年生から小学6年生まで四谷大塚に通った場合には、合計で約200万円にものぼります。この他にも、春期講習、夏期講習、テキスト代、模擬試験代がかかるので、50万〜100万円程度上乗せになります。他の塾も大差はないので、4年間塾に通うとして総額で200万円以上はかかります。
また、イマドキは、私立中学の難関校を目指す場合、塾とは別に家庭教師や個別塾に行くのは当たり前のようになっています。
R子さんも志望校の対策コースを受けることになり、小学6年生の時には、塾代も含めて、毎月15万円程度かかるようになりました。
さらに、中学受験では、平均受験校数は4〜5校とされており、私立中学の受験料は1校あたり2〜3万円程度。R子さんは5校受験して10万円程度でした。
無事に合格すると、合格した学校に入学金を支払うことになりますが、合格した学校が本命校ではなく、滑り止め校などの場合には、正式な入学を待ってもらう必要があり、多くの私立中学校で延納金の制度を設けています。
延納金とは、私立中学校の入学金全額の支払いを待ってもらえる制度です。本命校の合格まで入学金を待ってくれる学校も一部ありますが、数は少ないです。延納金の金額は、入学金の一部(5万円程度)や半額程度(10万〜20万円)など、学校により異なります。
Sさんのご家庭は、滑り止めの学校に20万円の延納金を支払いました。
…と、私立中学に入学するまでにも相当な費用がかかることがわかります。Sさんのご家庭もなんとか家計をやりくりして乗り切ったようでした。


