第2次高市内閣の始動で、労働時間規制の緩和は進むのか(写真はイメージ、KieferPix/Shutterstock.com)
(川上 敬太郎:ワークスタイル研究家)
働き方改革は「是正」から「是認」へ? 第2次高市内閣が狙う政策転換の違和感
衆議院解散で、仕切り直しとなった働き方政策の議論。労働基準関係法制研究会から出された報告書をもとに、労働基準法の40年ぶり改正まで取り沙汰されていましたが、選挙が終わり改めて今後の方針が検討されることになります。
報告書では、「2週間以上の連続勤務を防ぐ」ことや日々の勤務と勤務の間に一定の時間を空ける「勤務間インターバル」の設定、労働時間外に仕事が私生活に介入するのを防ぐ「つながらない権利」のガイドライン検討など、働き手を守る施策が提言されていました。
ただ、高市早苗首相は昨年着任してすぐ、心身の健康維持と従業者の選択を前提としつつも、労働時間規制の緩和を検討するよう厚労相に指示しています。これまで規制強化を進めてきた働き方改革の方向性からすると、逆行しているようにも思えます。
「働いて働いて働いて……」と宣言した通りモーレツに働き、選挙で国民から絶大な支持を得た高市首相。第2次高市内閣の働き方政策は、長時間労働の是正から是認へとかじを切ることになるのでしょうか。
2025年「新語・流行語大賞」の年間大賞に「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が選ばれ、表彰式で笑顔を見せる高市首相(写真:共同通信社)
先の衆議院選で掲げられた自民党の政権公約には、緩和という文字は見られないものの、『労働時間規制については、経済成長にも資する、柔軟で多様な働き方の実現に向け、運用・制度の両面から検討を進めます』と記されていました。
「柔軟で多様な働き方の実現」については、これまで働き方改革が進めてきた方向性と合致します。今後の働き方政策を考える上で鍵になるのは、そこに「経済成長にも資する」という文言が添えられていることです。