退職後は、プロ野球時代の仲間などと株式会社スポーツマーケティングラボラトリー(通称SPOLABo)を2009年に設立する。この会社はスポーツに関するさまざまな事業のコンセプトワーク、立ち上げ、運営、マーケティングなどをワンストップで提供する、スポーツに特化したマーケティング会社だ。また一般企業のスポーツ界への新規参入もサポートする。

他の競技では指定管理者制度の使い方が甘い

 その一方で、故郷の群馬県桐生市に株式会社ノッティングヒルを設立し、スポーツ×地域活性を目指す「球都桐生プロジェクト」を推進、さらに一般社団法人桐生南スポーツアカデミー(KMSA)を設立。母校の桐生南高の跡地に中学硬式野球クラブ「桐生南ポニーリーグ」を創設、さらに同施設内に「球都桐生野球ラボ」を設立した。

2024年「球都桐生野球ラボ」オープニング式典での荒木氏(写真:筆者撮影)
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 このラボでは、桐生市の青少年から大人までが、科学的データに基づいたトレーニングを行える環境を整備している。

「スポーツを通じてのビジネス創生、地域振興」という荒木氏の活躍はさらに進化、深化している印象だ。

2024年「球都桐生野球ラボ」(写真:筆者撮影)
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2024年「球都桐生野球ラボ」(写真:筆者撮影)
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「他のスポーツチームでも指定管理者になるところが出てきていますが、委託料を受け取って施設を管理しているケースがまだまだ多いように感じています。それだけでは競技団体が指定管理者を受託する本来のメリットは十分に享受できているとは言い難い。スポーツチームの経営で一番大事なのは、ハード(スタジアム・アリーナ)、ソフト(チーム)の一体経営だと思っているので、ぜひ指定管理者を活用して事業強化につなげていってほしいですね」