LGBTを敵視、多様性を否定する大統領
さらに、トランプは、国籍について出生地主義を見直し、不法移民の子どもなどには国籍を与えないことを明言した。出生地主義はアメリカ憲法修正第14条第1節で定められており、ニュージャージー州、マサチューセッツ州など22の州とサンフランシスコ市、ワシントンDCは、この決定は無効だとして訴訟を起こしている。
トランプは、バイデン政権下の多様性・公平性・包括性(DEI)政策を終わらせるとして、連邦政府が認める性別は男性と女性のみだと宣言した。性的マイノリティ、LGBTを敵視している。
トランプは、4年前の議会乱入事件で起訴された約1500人に恩赦を与えた。その中には、禁固18年とか22年とかが言い渡された極右団体の指導者たちも含まれている。
世論調査(ロイター通信&イプソス)では、58%がこの恩赦に反対している。破壊活動を行ったり、公務執行妨害を行ったりした者を、このような形で釈放することに批判が集まるのは当然である。
貿易については、カナダ、メキシコ、中国、EUなどに関税を課すとしている。これによって、国内産業を守り、発展させるというが、保護関税という方法では、その目的を達することはできないであろう。輸入品の価格が高騰し、物価高をもたらし、消費も減速するであろう。経済的に、アメリカには何もプラスにはならない。
他国も報復関税などの措置をとるだろうから、世界経済も収縮する。馬鹿げた政策である。