自治体と球団の利害が一致
プロ野球で最初に指定管理者になったのが、千葉ロッテマリーンズだった。
千葉市がロッテを指定管理者に指定したのは以下の理由によるものだった。
1、指定管理者とプロ野球興行主の両面を持つことから、市民が利用する市民球場と市民が観て楽しむことができるプロ野球のフランチャイズ球場の両立を図り、円滑な調整ができる。
2、プロ野球開催時には興行主の視点からも球場周辺を含め、試合前のイベント、飲食物販事業を効果的に展開することができ、千葉マリンスタジアムの賑わいづくりに大きく貢献することができる。
3、利用料金収入および自主事業収入により、指定管理業務の運営費用を賄っており、市の委託料が発生しない。
指定管理者になったロッテは、これまで管理業務を行っていた第3セクターの株式会社千葉マリンスタジアムに利用者管理業務・施設管理業務等を委託している。
広島東洋カープは、親会社を持たない市民球団として誕生したこともあり、初代広島市民球場の時代から、球場内売店の営業権が認められ、球場内の広告収入の75%以上が球団の収益になるなど、他の球団よりも優遇されていた。
二代目の広島市民球場(マツダスタジアム)の建設に際しても「カープの本拠地」という前提で、球団側の意向を強く反映した設計となっていた。
そして「指定管理者制度」ができると、カープは指定管理者に指定された。