神とすら戦うユダヤ人が富のために生み出したもの

 ユダヤ人はこのバベルの塔の物語から、統一言語を手中にすれば富が集まると考えたのである。なぜなら、バベルの塔を造った人類は、その当時同じ言語を話していた。だからこそ、かくも巨大な財力を誇って超高層建築物を建築できた。それを神は嫌われて言語をバラバラにされた。

 この物語を読んでユダヤ人は、「ならば神がバラバラにされた言語をかいくぐる別の言語(つまりコンピューター言語)を手に入れれば、世界の富を一挙に集めることができる」と考えたのだ。神とすら戦う民族(イスラエルの語源)の所以だ。

 それが創業者や中核経営者、中核技術者にユダヤ人が圧倒的に多いGAFAM(グーグル、アップル〈Apple〉、フェイスブック、アマゾン〈Amazon〉、マイクロソフト〈Microsoft〉の総称)なのである。

主なユダヤ系IT企業一覧

 GAFAMに年間約10兆円の支払いをしているという試算がある。iPhone、グーグルのアンドロイド(Android)、ユーチューブ(YouTube)、グーグル検索、チャットGPT、フェイスブック等々を利用することにより、日本のほぼ全人口が月々数千円程度の支払いをおこなっている。そしてそれらはすべて国の財政収支、すなわちサービス収支の支出として日本の国富からGAFAMに流れて行っているのである。

 つまり日本人は、皮肉な言い方をすれば、バベルの塔のこの絵画から何も学ばなかったため、バベルの塔の絵画から富を集約する手法を学んだユダヤ人に、今せっせせっせと富を捧げている訳である。

 この絵の物語から、ユダヤ人はトリリンガル・プラスという言語教育を徹底している。英語、住んでいる場所の言葉、ヘブライ語に加え、コンピューター言語まで幼少時から学んでいるのである。

 ユダヤの家庭では、父親または母親がコンピューター言語を教えたり、あるいは近くに住んでいるコンピューター・エンジニアがコミュニティ活動の一貫として教室を開いて、徹底的に幼児の頃から教えている。なぜならば、言語能力は幼児の時に一番吸収され、伸びるからである。

 さて、日本の親御様はどうしておられるでしょう。3歳、4歳の頃からコンピューター言語を教えておられますでしょうか? あるいはBBCやCNNの英語放送を子どもに見せ、聞かせておられますでしょうか?

 そう、日本人は、ユダヤ人のように数千年間も国土を持てなかった民族ではなかったので、トリリンガルの必要がなかったのだ。日本語だけでやってきて、年間10兆円もデジタル代としてユダヤ人に支払える日本だと自信を持てばよい。(続く)