迫害や虐殺を受けた長い歴史の中で、その悲劇すらも乗り越え、蓄財とイノベーションのチャンスへと転換し、富を獲得してきたユダヤ人。日本のビジネスパーソンでも、ユダヤ人の成功哲学に興味を抱く人が多い。
ユダヤ人の蓄財術とその背景について、ヘブライ聖書と、その解釈を集めた議論集である「タルムード」「ミシュナ」と呼ばれる口伝律法を深掘りする連載の第3話。
◎第1話「ユダヤ人が重視する蓄財術の本質が詰まっている『ノアの方舟』の物語」
◎第2話「神がエイブラハムに突きつけた究極の選択、ユダヤ人はどのように読み解くか?」
※石角完爾著『必ずお金が貯まるユダヤ蓄財術「タルムード」金言集』(小学館)から抜粋、一部編集した。
【ユダヤ人の黒い瞳】
「ユダヤ人の瞳はなぜ黒い?」
「ユダヤ人はいつも暗いところにいて、明るいところを見ているからだ」
「ユダヤ人の瞳はなぜ黒い?」
「明るいところばかりを見ているユダヤ人が、楽観主義、享楽主義にならないように神がしているからだ」
「ユダヤ人の目はなぜ中心が黒くて、そのまわりは白いのか?」
「世界を暗い面から見た方が、物事が良く見えるからだ」
ユダヤ人のお母さんは、子どもに「我々ユダヤ人は、つねに暗いところに押し込まれてきた。だから、ユダヤ人の目は真ん中の瞳が黒いんだよ」という話をよく聞かせる。
この教えがあるからこそ、ユダヤ人は、人がピンチの時に大儲けすることができる。では、世界中にいるユダヤ人は、暗いところに閉じ込められて一体何を見ているのか。