参院本会議で参政党の神谷宗幣代表の代表質問に答弁する高市早苗首相=2月26日(写真:共同通信社)
自民党が圧勝した衆議院選挙の後、国会での論戦が始まった。高市首相は、様々な政策を提案し、日本が直面する諸課題に取り組もうとしている。「国論を二分する」問題に手を付けるという。タブーに挑戦するという点では評価できるが、日本国民の分断を進めるのではないか。
首相が固執する「年度内の予算成立」は微妙
高市は、2月20日、施政方針演説を行ったが、その後、自民党の衆議院議員全員に、3万円相当のカタログギフトを渡したことが明らかになった。
「党支部から議員個人への寄付」としており、法令上の問題はない。しかし、2025年3月、石破首相がポケットマネーから、衆院1期生に10万円の商品券を配布し、批判されて撤回したことがある。そのことの記憶が薄れない中で、このような行為はいかがなものか。
自民党の古い体質そのものであり、高市は、女性宰相で、料亭などで食事会を行わない点で、清貧なイメージがあった。しかし、315人に3万円のギフトを配布すると、総額945万円となる。
約1000万を政党支部から支出するとなると、政党交付金は含まれていないのかという疑問が出てくる。
それに、1000万円もの支出を容易に行えるというのは、政治資金集めに長けているということである。2024年の政治資金収支報告書によれば、収入総額は2億5500万円にのぼるが、そのうち個人献金が1億4000万円である。私の政治経験からしても、個人献金を増やすのは難しい。
2024年に行われた総裁選でも、高市は8000万円もの宣伝費を使っている。
さて、衆参両院本会議での代表質問も終わり、2月27日から衆議院予算委員会の審議が始まった。
高市は予算の年度内成立に固執しているが、少し無理がある。衆参両院で十分な審議を尽くそうとすれば、わずか1カ月では不可能である。衆議院で与党の質問時間を減らすなどの工夫をするのであろうが、参議院では自民党は過半数に満たない。解散総選挙を決めたのは高市であり、その急な日程設定が、こういう問題を生んでいるのである。
