党内の仲間たちは選挙で自公議員と戦っている

 ただ、政策の実現は秘密裏にやろうすると、次の選挙とトレードオフ(競合)関係になることがある。両者のバランスは党首の「ワザ」にかかっている。

 今にして思えば、かなりナローパスの政策実現を優先し過ぎてしまったことを反省している。

 玉木さんには次の選挙で自公と戦う仲間のことを片時も忘れないで欲しい。 

自民党総裁の石破首相(右)と国民民主党の玉木代表(写真:共同通信社)自民党総裁の石破首相(右)と国民民主党の玉木代表(写真:共同通信社)

 そして、表で堂々とキャスティングボートを行使できる立場を十二分に発揮してほしい。

 もし、石破さんが野田立憲と大連立もしくは大「部分連合」カードで妥協を迫ってきたら、思いっきり蹴飛ばすことだ。

 石破内閣が継続するとすれば、年末に向けた予算と税制の次は参議院選挙を控えて「政治とカネ」が蒸し返されることは必至。企業団体献金の禁止に国民民主党が踏み込むのか否か。

 玉木代表は「野党一致して出すのなら賛成」としながら、「参議院を通るか否かも判断基準にある」と報道されている。こんなことで不評を買うのは避けたい。

 通常国会会期末は不信任案も出て来るし、石破内閣であれ他の政権であれ、衆参ダブル選挙を仕掛けないと局面は打開できない。

 みんなの党は「純化路線」を目指した。「切り貼り」でなく、選挙ごとに大きくなる路線だ。

 みんなの党は「触媒」を目指した。自らは変わらないが、周りのものの化学変化を促進するプラチナのような存在だ。

 玉木さんと国民民主党は既に強烈な触媒効果を発揮しており、来年の選挙で衆参共にキャスティングボートを握り、「や・ゆ・よ」の選択をした方が良いのではなかろうか。

 とにかく「純化路線」が大事だと、老婆心ながら申し上げたい。