自民ベテランの危機感「お金のかかる政治ときっぱり縁を切る機会に」

 総裁選勝利から衆院選投票日まで、わずか1カ月。ぶつかっては軌道修正する「走りながら考える」状態の中、遊説で言った「悪夢のような民主党政権」という表現まで批判的に報道されるなど、紆余曲折は尽きなかった。

 遊説でマイクを握った一人は「選挙戦終盤には不記載問題について謝罪、釈明しても、聴衆が冷淡だったので、それ以上言うのをやめた。自民党の演説を聞きたい人は、経済などの政策を知りたい場合が多いからか、もう政治資金の話は聞き飽きたからなのか…」と、読み切れないもどかしさを吐露した。

 同時に自民党内では「お金のかかる政治と、きっぱりと縁を切る、いい機会とすべきだ。このままでは優れた人材は政治家になりたがらない」(ベテラン議員)との危機感が聞こえた。