政権与党が狙う連携先、まずは無所属、次は維新・国民

 さて、政権維持のための与党枠拡大は喫緊の課題だ。

 維新は従来、自民党の菅義偉副総裁らとパイプが太いとされる。国民民主党は支持基盤である連合が入閣に難色を示すと見る向きが多く、まずは政策単位での協力促進が主眼となりそうだ。

 無所属議員には、不記載問題で自民党を非公認となった人のほか、かつて旧民主党に在籍したメンバーもいる。

 特筆すべきは、退潮した自民党の受け皿として目立ったのが、既成政党である国民民主党だったことだ。

「手取りを増やす」をキャッチコピーに、現役世代の国民負担軽減に照準を合わせ、有権者の心をつかんだ。

 玉木雄一郎代表は2009年の民主党政権誕生時の衆院選での初当選組である。枝野幸男、岡田克也、野田佳彦、安住淳、蓮舫氏ら立憲民主党の中核を形成してきた世代とは一線を画し、少数政党ながら自民、立民とつかず離れずの独自路線を取ってきた。

 ここに来て一気に「花開いた」形となった。

街頭演説する国民民主党の玉木代表=26日午前、福岡市(写真:共同通信社)街頭演説する国民民主党の玉木代表=26日午前、福岡市(写真:共同通信社)
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 自公の議席減により政権基盤の弱体化は否めない。自民党内には、中道色の濃い国民民主との政策協力で政権を少しでも安定的に運営しようとする構想がある。

 ただ、国民民主が連合を支持基盤とする以上、入閣は容易ではない。政策協力なら…との狙いが垣間見える。