動画配信サイト「ニコニコ生放送」の党首討論会で発言する自民党総裁の高市早苗首相。左は中道改革連合の野田佳彦共同代表=24日、東京都中央区(代表撮影、写真:共同通信社)
目次

 衆院選が公示される。電撃的な不意打ち解散で権力基盤の強化を狙う高市自民と、立憲と公明が合流した新党「中道改革連合」による二大勢力の争いが軸になりそうだ。2025年の大政局を経て迎える初の国政選挙の行方は――? 国政に広範な人脈と豊富な政治取材経験を持つジャーナリスト・市ノ瀬雅人氏が、公示にあたり選挙戦の焦点と展望を解説する。

(市ノ瀬 雅人:政治ジャーナリスト)

電撃解散、“一夜城”中道の誕生…短期決戦の行方

 衆院選が27日公示される。高市早苗首相(自民党総裁)が23日に衆院を解散し、2月8日の投票日まで16日間という史上最短の決戦となる。

 70%前後という高水準の内閣支持率を武器に、急襲とも呼ばれる電撃的解散・総選挙で野党の隙を突き、議席を大幅に増やすのが狙いだ。自民と日本維新の会の連立与党の勢力は、衆院で過半数(233)ぎりぎりという脆弱さである。一気呵成に権力基盤の強化を目指す。

 これに対し、野党第一党の立憲民主党は、四半世紀に及ぶ自民との連立を解消した公明と、これも一夜城のように新党「中道改革連合」を立ち上げた。小選挙区において、公明が持つ強固な組織票を旧立憲候補に上乗せすることで当選者を増やし、比較第一党を奪取して中道政権樹立に向けた政界再編を目論む。

 60年ぶりとなる通常国会冒頭解散による衆院選は、めくるめく急激な政局展開と構図の複雑化で、情勢は極めて読みづらくなっている。公示にあたって戦局を俯瞰し、各党の伸長の度合いや選挙戦の行方などを展望した。