維新、国民が伸ばすには課題突破が必要
日本維新の会は、与党になって初の選挙戦となる。連立入り後は、政策決定への影響力の上昇のほか、メディアへの露出が増え、政党支持率が底上げされた形となっている。ただ、地盤である近畿以外では、国民民主や参政などとの非自民の保守票の奪い合いが激しいため、伸びる余地は限られそうだ。
記者会見で衆院選の公約を発表する日本維新の会の藤田文武共同代表=21日、国会(写真:共同通信社)
国民民主は24年の前回衆院選で躍進し、解散時27議席を有する。これを守り切り、どれだけ上積みできるかの勝負となる。ただ、多党化で保守的傾向のある有権者の票が割れることに加え、中道候補との競り合いは激しくなる。このため、一層の伸びを図るには、知名度の高い玉木雄一郎代表による強いアピールなどが求められそうだ。
街頭演説を終え、写真撮影に応じる国民民主党の玉木代表=23日、東京都港区(写真:共同通信社)
これに対し、現有3議席の参政は、昨年の参院選で大きく躍進した実績がある。今回の衆院選では議席を二桁に伸ばしそうだ。小選挙区にも大量に候補を擁立しており、幅広い票の掘り起こしを狙う。
もっとも、保守色がかぶる高市政権は、昨年の参院選で失った票の奪還を狙うはずである。表面的にはシンパシーさえ漂う高市政権と参政の間で、水面下における票の争奪戦は激しくなりそうだ。参政による積極的な候補擁立は、自民に対する脅威となっている。
れいわ新選組、共産、保守、社民党が現状から飛躍的に伸びるには、一層の取り組みが必要となろう。チームみらいは、報道における世論調査で支持を伸ばしており、衆院での初議席に届く可能性がある。
高市政権は保守回帰とされる昨今の政治潮流を背景に、手堅く支持率を維持してきた。一方、それに対抗しようとする野党の危機感は、“窮鼠猫を噛む”ということわざのように、中道という思い切った結集を促した。
「保守VS中道」という近年では異例のイデオロギー対決となった衆院選は、まもなく号砲が鳴る。






