1月23日、閣議に臨む高市早苗首相(写真:共同通信社)
高市早苗首相は、1月23日、衆議院を解散した。1月27日公示、2月8日投開票である。各党は公約を発表し、戦闘態勢を整えつつある。急な解散総選挙の決定、その背景には何があるのか。そして、今後の展開はどうなるのか。論点を整理したい。
高市の苦悩と賭け
維新と連立を組むことによって、高市は何とか衆議院では過半数を維持できた。しかし、参議院は少数与党のままである。私は、2007年~2009年、参議院で民主党が過半数を占める「ねじれ国会」で、閣僚を務め、多くの困難に直面した。したがって、せめて衆議院では安定した多数を確保したいという高市の願望はよく分かる。
とりわけ、予算委員会での質疑応答を高市は嫌っている。今の委員長は立憲民主党の枝野幸男であり、その采配に不満が募っている。そこで、与党の議席数を増やして、委員長を自民党から出したいというのが、高市の悲願なのである。枝野を委員長の座から引きずり降ろすには、解散総選挙しかないと判断したのであろう。
しかし、それが解散の大義になるのか。
私も厚労大臣のときは、年金記録問題、新型インフルエンザ発生などで、予算委員会で野党の集中攻撃の標的になった。私の答弁回数が群を抜いており、首相よりも遙かに多かった。まさに、「針のむしろ」である。
予算委員会とはそういう所であり、それに耐えることができなければ、大臣や首相になる資格はない。
さらに、7割という内閣支持率の高さを背景にすれば選挙で勝てるという読みもあったはずだ。そこで、麻生太郎をはじめとする自民党幹部に相談することもなく、独断で決めたのである。党内の不満は高まるが、選挙で勝つので問題ないと高をくくったのであろう。
