さらに問題は、多党乱立という事態である。小選挙区制で1人しか当選しないのに、多党化によって多くの候補者が乱立する。その場合、政党という要素よりも個々の候補者の魅力という要素のほうが重みを増す可能性がある。つまり、高市人気は、自民党候補者の人気に直結しないのである。
ほとんどの党が掲げる「消費税減税」、まるでバナナのたたき売り
各党とも選挙での公約を取りまとめ、発表している。その中で、注目に値するのが消費税減税である。「みらい」を除くと、ほとんどの政党が、消費税の廃止や減税を公約に掲げている。
中道は、食料品を恒久的にゼロにする。国民は、一律に5%にする。れいわは廃止する。共産は一律5%に、その後廃止する。参政は段階的に廃止する。保守や社民は恒久的にゼロにする。
そのような他政党の動きをみて焦ったのか、高市は、食料品にかぎり2年間、ゼロにすると発表した。表現としては、「食料品を2年間限定で消費税の対象外とする減税案の検討を加速する」となっている。
野党に負けずとばかりに、にわか作りで減税提案を行ったようである。言葉は悪いが、「バナナのたたき売り」的な状況になってしまっている。
高市が解散総選挙を決めたときには、中道改革連合は存在しなかったし、高市は消費税減税などほのめかすことすらしなかった。
もし本気で消費税減税を実行するのなら、それを大義名分にして解散総選挙を断行することができたはずである。しかも、「検討する」というのでは、実行するかどうかは分からないのである。