小泉純一郎首相が2005年夏に断行した郵政解散は、自民党内でも郵政民営化反対の議員がおり、激しい反対に直面したために、国民に信を問うとしたものである。このような解散は大義がある。選挙の結果、小泉は大勝し、改革を進めることができた。

 今回の高市解散には、そのような大義がない。

2005年8月8日、衆院を解散し、記者会見する小泉純一郎首相。いわゆる「郵政選挙」の幕開けとなった(写真:共同通信社)

世論の変化

 高市の思惑通りには、事態は動かない。

 まずは、世論の変化である。1月17、18日に行われたJX通信社・選挙ドットコムの調査によれば、高い内閣支持率は63(前回比−7)%である。初めて、支持率が低下した。不支持率は22(+5)%である。この低下の原因は、大義なき解散総選挙の決定である。

 解散判断については、「妥当だと思う」が35%、「妥当ではないと思う」が44%である。解散総選挙は、国民の支持を得ていないのである。

 衆院選比例の投票先は、自民37.0(−0.1)%、維新5.3(−3.7)%、中道17.9%、国民9.1(+2.0)%、参政6.7(−1.0)%、れいわ3.5(+0.4)%、共産4.9(+0.5)%、保守1.9(−0.5)%、社民0.7(+0.5)%、みらい1.5(+0.2)%、その他の政党1.9(−0.1)%、「わからない」9.6(−0.3)%である。

 つまり、自民党支持率は、高市支持率の半分しかないのであり、自民党が勝つとは言えない状況である。

「政治とカネ」の問題では、全く前進がない。その点を批判されれば、高市は防戦にまわるしかない。

 衆院選で重視する政策は、物価高対策32%、景気・雇用・賃金16%、年金・医療・介護14%、外交・安保13%、外国人政策6%、教育・子育て6%、政治とカネ・政治改革6%、憲法改正2%、少子化・人口減少2%、その他3%である。