街頭演説する自民党総裁の石破首相=16日午後、大阪市(写真:共同通信社)
目次
(市ノ瀬 雅人:政治ジャーナリスト)
難局の自民、最終盤の行方
参院選は7月20日の投開票に向け大詰めを迎えている。
石破茂首相(自民党総裁)は自民、公明両党の与党で参院の過半数を占めることを「必達目標」とした。これには自公で50人の当選が必要となる。
当初は高いハードルではないという受け止めが一般的だった。しかし、昨今の物価高や自民党派閥による一連の政治資金問題などの影響で、与党への逆風は止まない。
さらに、新興保守勢力・参政党の予想外の急伸を受け、これとの「二正面作戦」という思わぬ戦局を余儀なくされている。
「政治家が調子の良い話をした時に国は必ず滅びる。その時だけ調子のいいことを言ってはいけない!」
ポピュリズム的政策がもてはやされがちな今回の参院選。連日、激戦区に入っては演説でこう檄を飛ばす石破総裁だが、最終盤の巻き返しは――。
