日本で2016年以来となる大流行が起きているマイコプラズマ肺炎

 マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症。小児や若い人の肺炎の原因として比較的多い。

 発症すると、発熱や全身の倦怠感、頭痛、せきなどの症状がみられる。感染者の多くは気管支炎となり、軽い症状が続く。小児の方が軽症で済むと言われているが、一部の人は肺炎となったり、重症化したりして入院を要することもある。

 治療は、抗菌薬(抗生物質)によって行われる。ただし、抗菌薬のうち、マイコプラズマ肺炎に効果のあるものは一部に限られている。近年、抗菌薬の効かない「耐性菌」も増えてきているとされる。

 日本では今年の夏、2016年以来となる大流行が起こっている。学校などの集団生活の中で広がりやすいので、夏休みが終わるとさらに感染が拡大する恐れがある。家庭内感染などにより、大人の感染者が増えることも考えられている。