過去最大の下げ幅を記録した8月5日の日経平均株価終値を示すモニター(写真:共同通信社)

(市岡 繁男:相場研究家)

1カ月も経たず「4万2000円台→3万1000円台」に

 筆者が「日本株に強気になれない3つの不安、日経平均もTOPIXも高値更新だが…」という表題の小論を寄稿したのは7月7日のことでした。日経平均株価はその後も上昇し、7月11日には4万2000円台をつけるなど最高値を更新しました。

 それから1カ月も経たない8月5日、日経平均は3万1000円台まで暴落しました。いったい何が起きていて、今後はどうなるのでしょうか?

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 前回のコラムで筆者が指摘した3つの不安要因とは、

  1. 日本銀行が量的緩和策を取りやめ、8月から量的引き締めに転じること
  2. 米大統領選で現職のバイデン氏が出馬を断念すること
  3. 欧州や中東で戦火が拡大すること

でした。

 その3つの不安材料がいずれも現実のものとなったことで、円高と株安が始まったのです。