8月5日、日経平均株価は下げ幅が一時4700円を超えた(写真:共同通信社)

8月5日、日本株は大暴落し、日経平均株価は前週末終値から4451円(12%)安の3万1458円で取引を終えました。新NISAが始まった年初から比較すると、上昇分が吹き飛んだばかりかマイナスに沈みました。さわかみ投信の澤上龍社長によるマーケットの変化にも動揺しないための投資のイロハを再掲します。(初出:2024年5月24日)
※内容は掲載当時。本稿は『50歳から成功する長期投資 65歳でプラス3000万円』(澤上龍著、幻冬舎)の一部を抜粋・再編集したものです。

 40、50代であれば、貯蓄のうち1000万円くらいを投資にまわせるという人も少なくないかもしれません。

「じゃあ1000万円いっぺんに振り込みます!」という威勢のいい人もいるのですが、私たちは状況をうかがい、たとえば現在なら60分割をお勧めしています。「もう50代だし、時間もないから早いほうがよいのでは?」という質問もよく受けるのですが、焦らないでください。

 今は株価が高い時期で、たとえば2024年3月1日には日経平均株価は史上最高値の3万9910円をつけています。今いっぺんに1000万円を投資するよりも、株価が下がっている時のほうがたくさん株を買えますよね。

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 60分割ということは5年かけて投資するということなので、その間には株価が下がる時も来るでしょう。すると購入価格が平準化されるのです。

「でも、インフレで現金の価値が下がるなら、いっぺんに投資してしまいたい」という人もいます。けれど、インフレよりも暴落のほうがかなりスピードが速いのです。インフレーションというのは一般的にそこまで加速度的に進みません。生活感覚としてわかりますし、それなりに対応できると思います。