世界中で沸き起こる反テスラ・デモ、その背後に「投機の帝王」ソロスあり?
マスクは名指しで非難、真っ向から対立し始めた左と右の億万長者
2025.3.13(木)
高濱 賛
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反民主主義の有毒車、テスラ
トランプ政権の政府効率化省(DOGE)を率い、米連邦政府職員の大規模な解雇の陣頭指揮を執る一方、外交にも口を挟む億万長者のイーロン・マスク氏に対する草の根的抗議デモが燎原の火のように広がっている。
ドナルド・トランプ大統領の打ち出す無手勝流「米国第一主義」の内政、外交に反発していても、大統領選で勝利したばかりのトランプ氏を攻撃するには気が引ける。
そこで選挙で選ばれたわけでもないのに「虎の威を借りて」やりたい放題なマスク氏に標的を合わせた自然発生的な草の根運動だった。
テスラ本社や販売店、ショールームなど全米80か所で数百人、数千人がプラカードを掲げて押しかけ、ショールームに火炎瓶を投げつける者まで出ている。
後述するが、マスク氏はこうした抗議デモの背後には人、カネ、組織がいると見ている。
その怒りの矛先はマスク氏が所有する電気自動車(EV)最大手のテスラに向けられた。
抗議デモは米国内に限らず、比較的テスラが売れているドイツなど欧州各国にも広がっている。
かつては環境保護者が飛びつき「未来の車」ともてはやされたテスラは、「民主主義を犠牲にする有毒車」とまで言われ出している。
まさに「坊主憎けりゃ袈裟まで」だ。可哀そうなのはテスラだ。
「Tesla Takedown」(テスラを叩き潰せ)
こういう名前のウエブサイトができて、次のような檄を飛ばしている。
「すべてのテスラ販売店店頭で行動を起こそう。テスラを所有している者は即刻売れ、テスラ株を持っている者は手放せ、ピケットラインに加われ」
インスタグラムやX(旧ツイッター)でも「テスラ・テイクダウン」はナチスドイツのかぎ十字「スワスティカ」とともにハッシュタグになっている。