日経平均は過去2番目の下げ幅となった(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 8月2日、日経平均株価が大暴落しました。終値は2216円安の3万5909円。7月11日には4万2000円を超えていましたが、過去2番目の下げ幅となり相場の景色は一変しました。日銀の追加利上げに伴う円高加速に加えて、米国景気が後退する可能性が懸念され、一気に投資家心理が冷え込んでいます。
  • 今年1月から新NISAがスタートし、多くの投資初心者が日経平均やオルカン、S&P500といった株式指数に連動したインデックス型投資信託を通じて資産運用を始めていました。今年前半は順調に相場が上昇してきたことから、今回の大暴落で個人投資家の間に動揺が広がっています。
  • こうしたなか、投資初心者がいま、とるべき行動とはなんでしょうか。Money&You代表取締役でマネーコンサルタントの頼藤太希さんの連載「知らなきゃ大損、お金の計算」から、3つのポイントを紹介します。(JBpress)

ポイント①:資産・投資額の現状を確認

 まず、自身のポートフォリオの中で、無リスク資産(現預金・個人向け国債)とリスク資産(株式・投資信託など)の割合を確認しましょう。

 リスク許容度(いくらまで損に耐えられるかの度合い)は人によって異なるので、あくまで参考情報ですが、無リスク資産とリスク資産の割合に関しては、「自分の年齢」と「120から自分の年齢を引いた数字」を対応させるのがひとつの目安です。

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 例えば、自分の年齢が40歳であれば、無リスク資産:リスク資産の割合は40:80くらいの割合で持っておくとよいでしょう。

 資産が1200万円あれば、無リスク資産は1200万円×40/120=400万円、リスク資産は1200万円×80/120=800万円という感じです。

 ただ、総資産が120万円の場合、無リスク資産40万円、リスク資産80万円でも良いということになってしまい、無リスク資産40万円ではケガや病気で働けないなどのもしもの場合に備えられません。よって、最低でも生活費の6カ月から1年分、つまり150万〜300万円は預貯金などの無リスク資産で持っておきたいところです。

 資産状況をチェックしてみた結果、リスク資産の比率が高いのであれば、無リスク資産の比率を高めるようにしましょう。毎月の積立金額が投資資産に多く回りすぎているならば、預貯金など無リスク資産の積立金額を増やすことも考えましょう。