投資は「ばくち」?(写真:Atichat Wattanasin Stone/Shutterstock)

 いやはや、驚きました。8月5日の日本株大暴落であります。

 全面安の展開から幕を明け、日経平均株価の終値は先週末の終値と比べて、なんと4451円も安い3万1458円。いわゆる「ブラックマンデー」翌日の暴落を上回り、過去最大の大暴落となったとのことです。

 つい先日まで4万円を超えていたのに、あれよあれよと1万円程度もダウンしてしまうとは…。無論、この原因やらこれからの対策などについては専門家に委ねるとしますが、ここは噺家らしく、落語から今回の日本株の大暴落についてアプローチしてみたいと思います。

(立川 談慶:落語家、著述家、筋トレ愛好家)

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 まず、断っておきますが、株への投資、資産運用は、いわゆる「博打(ばくち)」とは一線を画すべきものではあります。今年1月から新NISAがスタートし、国を挙げて資産運用ブームが盛り上がってきました。そうした浮ついたムードのなかでも、資産運用はギャンブルではなく、長期視点でコツコツと継続していくものだと、専門家の方々が繰り返し解説していましたっけ。

 それでも、右肩上がりで上昇していくさまを見て「出遅れまい!」と焦り、専門家の忠告も忘れてしまったかのような投機的な動きもありました。それを考えると、株を「絶対もうかるばくち」のように捉えてしまった人たちも一定数いるかとは思います。

 今年に入ってからの含み益が吹っ飛び、もしくはマイナスになってしまった方も少なくないでしょう。つらい心中をお察しします。

 そんな大暴落に打ちひしがれている方々に、知っていただきたい落語のネタがあります。そうです、あの名作、「文七元結(ぶんしちもっとい)」です。