今年の夏は各所で記録的な猛暑となった。写真は7月22日の東京・銀座の街頭温度計(写真:アフロ)

(立川 談慶:落語家、著述家、筋トレ愛好家)

 お暑うございます。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 9月になってもまだ暑さが残っています。それにしても、8月はとんでもないことが一気に起きました。

>>写真で振り返るこの夏の災難

 まずは猛暑。福岡県太宰府市では、なんと猛暑日(最高気温35度以上)が40日も続いたとのことです。それを裏付けるかのように今年の夏の日本の平均気温は平年にくらべて「1.76度高い」そうでした。まさに地球沸騰化そのものです。

 先日は暑さでは太宰府に引けを取らない埼玉県熊谷市に住む知り合いから久しぶりに電話がありました。「今日も暑そうですが、何度です?」と聞きますと、「36.5度です」と電話口で答えたので、「暑いっすね」と言うと「いや、平熱です」と返されました(さすがです)。

 そして、その暑さを増幅させるような出来事が8月5日に発生しました。株価の大暴落です。

日経平均株価は8月5日に大暴落した(写真:アフロ)

 なんと日経平均株価は4451円という過去最大の下落幅を記録。7月の最高値からは約25%もの下降となりました。

 そして、8月8日に発生した宮崎県は日向灘を震源とする最大震度6弱の地震です。「南海トラフ地震」の範囲内ということで、南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」のよびかけが1週間続きました。

 気持ちがざわついているところに、今度は台風10号が襲いかかりました。こちらが巨大で勢力が非常に強く、各地で被害をもたらしたばかりではなく、なんとも進むのが非常に遅かったこともあり、その余波から今月頭に企画していただいていた山梨での仕事が来年へと飛んでしまいました(泣)。

 日本の国土面積は世界の0.25%しかないのに、世界中の地震(マグニチュード6以上)の約2割が日本で発生するとのこと。「揺れる地面に不安になって、気晴らしに空を見つめようとしても上空からは台風が襲ってくる。しかも株価は大暴落し、なけなしの資金をNISAに投じてしまった庶民は不安で仕方がない。さらに泣きっ面にハチのようにスーパーの店頭ではコメ不足……」。

 いやはや、とんでもない世の中になったものです。

 でも、ご安心ください。

 我々日本人には、こんな窮地に陥っていても、優しく労わってくれるような落語があります。

 それが『動物園』です。