3.合成写真で砲兵の脅威を高めている

(1)発射した砲弾が横一列に並ぶことは奇跡

 砲弾が砲身から飛び出して、ほぼ横一列に並んでいる写真(下の写真5)​がある。

 火砲が射撃を行って、その結果一門だけ、砲弾が飛び出しているところを写すことはできるだろうが、ここでは全門の砲弾が写っている。

 それも、ほぼ同じ横一線の位置にある。このように映ることは奇跡に近い。

 次に、左端の砲炎を見ると、右側3門の砲炎とは異なり、黒い煙が占めている。

 これは、左端の1門は、右側3門よりも早く発射されているということだ。それならば、砲弾は遠くに達しているはずである。

 しかし、それがほぼ同じ位置にあるということは、この砲弾は合成ということになろう。

写真5 自走榴弾砲の射撃時の砲炎と発射された砲弾

(2)どこから飛んできたか不明のロケット弾

 多連装ロケット砲の射撃では、ロケット弾が発射器から発射され、当初は直線的に飛翔する。

 ロケットの手前に線を引けば、その位置に発射器があるはずである。

 だが、発射器がないものがある。ロケット弾のAとBである。これも、発射しているロケットを多く見せるための合成である。

写真6 多連装ロケット弾の射撃