楽天グループは2月14日に2023年12月期の決算を発表する(写真:ロイター/アフロ)

楽天グループが2月14日に2023年12月期の本決算を発表します。5期連続の最終赤字が予想されるなか、全体の業績を左右するモバイル(携帯電話)事業の動向や資金調達の方針などが注目されます。そもそも楽天グループはどのような課題を抱えているのでしょうか、これまでの経緯をやさしく解説します。(JBpress)

モバイル事業が重荷、5期連続の最終赤字見通し

 楽天グループは2月14日に2023年12月期(2023年度)通期決算を発表します。2023年11月に発表した、同年1〜9月期の連結最終損益は2084億円の赤字(前年同期は2625億円の赤字)となっており、同期間として5年連続の最終赤字を計上。2023年12月期通期でも、2019年12月期以降5期連続の最終赤字となる見通しです。

 直近公表されている2023年1〜9月期の業績を事業ごとに見ると、主力のEC(電子商取引)の「楽天市場」や旅行予約サイト「楽天トラベル」といったインターネットサービス部門の営業損益は429億円の黒字、「楽天カード」などのクレジットカード関連や銀行、証券などフィンテック部門の営業損益は882億円の黒字でした。

出所:楽天グループの公表資料を基にJBpress作成
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 一方、携帯電話事業であるモバイル部門が2662億円の営業赤字となっています。2023年7〜9月期の四半期でのモバイルの営業損益は812億円の赤字と、22年1〜3月期の1323億円の赤字を底に6四半期連続で赤字額は縮小しています。収益は改善してきているものの、携帯電話事業の大きな赤字がグループ全体の業績に影響する状況は続いています。