「予測できぬ結果を招く」とロシア警告文書
米紙ワシントン・ポストによれば、4月14日、在米ロシア大使館は米国務省に一通の警告文書を送りつけてきた。
文書には、「米国とNATOがウクライナに対し、より強力な兵器を供与すれば、(ウクライナを取り巻く)地域と国際安全保障に予測できない結果をもたらす恐れがある」としたためてあったという。
本国の外務省ではなく、在米大使館からというのもどことなく奇異に映る。
「外交的には本省からの警告よりもレベルの低い文書」(ワシントンの西側外交筋)と言える。
バイデン米大統領は4月13日、榴弾砲や軍用ヘリコプターなどこれまでより強力な重火器の供与を含む約8億ドル(約1000億円)分のウクライナへの軍事支援を発表した。
スロバキアの地対空ミサイルシステム「S300」の提供も米国が調整するなど、高性能兵器の支援を拡大している。
米国に対する文書での警告は、こうした動きにロシアが警戒感を強めている表れだ。
トランプ:プーチンは強力で機転利く天才
ところが、こうしたウクライナ情勢にもかかわらず、米国内にはウラジーミル・プーチン露大統領のウクライナ侵攻を「支持」する者がいる。
ドナルド・トランプ前大統領と同氏を支持する保守派フォックス・ニュースだ。
トランプ氏はロシア侵攻前からプーチン氏を「力強い」「機転が利く」「天才」と褒めちぎり、侵攻・殺戮が続く過去50日間、こうした考え方は変わっていない。
むろん、プーチン氏の行動を「戦争犯罪」などとは言わない。
(https://www.nytimes.com/2022/04/07/briefing/republican-party-putin-wing.html)