国家安全保障担当補佐官だったジョン・ボルトン氏を解任したのは北朝鮮やイランに対する強硬論に嫌気がさしたためと言われている。

 ボルトン氏は北朝鮮が非核化を断固拒否するのであれば金正恩政権を崩壊させることも辞さないと言い続けていた。

 昨年12月31日に閉幕した朝鮮労働党中央委員会全体会議で金正恩氏は「核とミサイルのモラトリアム(実験・発射の猶予)の破棄」をちらつかせた。

 イランは欧米との核合意から正式脱退を宣言。北朝鮮は今なおイランとの核・ミサイル協力関係を堅持している。北朝鮮の非核化にも何らかの影響が出てくる可能性がある。

 トランプ大統領は1月5日、北朝鮮の動向について記者団に聞かれてこう答えている。

「彼(金正恩委員長)が私との(非核化についての)約束を破るとは考えていない。あるいは破るかもしれない」と言葉を濁した。

金正恩が羨ましかったトランプ

 トランプ大統領はなぜ、それほど金正恩委員長に好意的に接しているのだろう。

 前述の元国務省高官は「それはトランプ大統領が独裁者(志向)だからだ」と言って憚らない。

「人の意見は聞かない。反論するものの首を切る。これがトランプ流政治だ。政権内に反対論があろうとなかろうと、ソレイマニ司令官を殺すと決めたら実行に移した」

「それをやっているのが金正恩委員長だ。トランプ大統領と違うのは金正恩氏には批判するメディアも議会も司法もないこと。トランプ氏はそれが羨ましいのだろう。願わくば自分も金正恩氏のようになりたいんだろう(笑)」

「トランプ氏の関心は非核化だけ。南北朝鮮が統一しようとしまいと、金王朝が未来永劫続こうと全く関心がない」