フラム氏の言わんとすることを筆者なりに解釈すればこうだ。

 外交について全く無知なトランプ氏はどうしたらいいか分からず、フォックス・ニュースのコメンティーターの考えを盗んで行き当たりばったりの外交をやってきた。ところが二進も三進もいかなくなると、アクセルを衝動的に踏み続けてしまう。事故だけは起こすまいと願っているのに暴走してしまうのだ

 おそらく独裁者のヒトラーやムッソリーニも同じだったのではないだろうか。

「独裁」に否定的な意味はなかった

「独裁者」とは、絶対的権力を行使する支配者。その語源は古代ローマで非常時に元老院より任命された官職の「独裁官」だという。

 近代までは「独裁」には否定的な意味はなかった。

 ところが18世紀後半、フランスの革命家で思想家のフランソワ・ノエル・バブーフが「独裁」を抑圧的で残虐な支配や権力の濫用を表現する用語として使用して以来、否定的な意味合いとして使われるようになった。

 そして現代では「独裁」は法の支配を無視した国家の非常事態宣言や市民の選挙や自由権の停止、政治的抑圧などを実施する統治形態を呼ぶようになっている。その政治的立場は右翼とか左翼とか特定の立場には限らない。

https://en.wikipedia.org/wiki/Dictatorship

 しかも「独裁者」は軍事力をバックに出現するとは限らない。憲法に基づいて公選によって選ばれた大統領なり総理大臣でも「独裁者」になり得るのだ。

「独裁者」と言えば、すぐヒトラーやムッソリーニが頭に浮かぶが、彼らとて、最初はドイツ国民やイタリア国民が民主主義に基づいて選挙で選んだ人物だ。

 それが権力の座に就くや、「独裁者」になってしまったのだ。