「第7話 マレー沖海戦」は、海軍の航空部隊が英国の戦艦プリンス・オブ・ウェールズを撃沈させた作戦である。

「第8話 珊瑚海海戦」と「第13話 第一次ソロモン海戦」では、再び太平洋上における日米両海軍の戦いが描かれる。

 第9話は、陸軍による、オランダ植民地であった蘭領東インドのジャワ攻略。第11話でも、同じ陸軍による、米国の植民地であったフィリピンのバターン・コレヒドール攻略が取り上げられる。

「第10話 海軍落下傘部隊」では、花形となって人気を博した海軍落下傘部隊と、おなじく海軍に所属する陸戦隊とのあいだに生じたコンフリクトが描かれる。

「第12話 潜水艦 伊-168」は、ドイツ映画の『Uボート』のような面白さがある。

「第14話 加藤隼戦闘隊」と「第15話 ラバウル航空隊」は、陸軍と海軍それぞれの花形となった航空部隊について。第2次世界大戦の時点では、日米双方において空軍が独立した軍として成立していなかった。航空支援の重要性については、第7話のマレー沖海戦で実証済みであり、十分に認識されていた。だが、戦局の悪化につれて供給が間に合わなくなっていく。

「第16話 キスカ島撤退」では、成功した希有な撤退作戦を取り上げている。アリューシャン列島のアッツ島の玉砕後、キスカ島に取り残された将兵を、米海軍の厳重な監視網をくぐり抜けて全員残らず救援して撤退に成功した際の、現場指揮官の的確な判断が語られる。

「第17話 特攻隊誕生」は、“外道の作戦”ともいうべき特攻隊について。航空機の生産能力とパイロットの育成が追いつかなくなってきた段階で採用された作戦だが、発案者の大西中将が敗戦後に自決という形で責任をとったことが描かれる。戦後もぬくぬくと生き延びた高級将校たちのことを考えると、複雑な気持ちになる。

「第18話 山本五十六の死」は、最高責任者による前線の現地視察が将兵の士気を上げることの重要性を認識していた山本五十六長官が、危険も顧みずに決断して実行した結果、搭乗機が撃墜され戦死した事件について。暗号解読によって情報が筒抜けになっていただけでなく、この情報をもとにした米軍側の作戦判断が勝っていたのであった。

 さらに太平洋上の海戦が4話つづく。「第19話 ルンガ沖夜戦」「第20話 マリアナ沖海戦」「第21話 レイテ沖海戦(前編)」と「第22話 レイテ沖海戦(後編)」である。ミッドウェイ海戦後、劣勢に転化した日本海軍だが、勝利のチャンスがゼロになっていたわけではない。だが、司令官の判断ミスが最終的に敗退を招いてしまうのである。「負けるべくして負けた戦いではない」とはそういう意味だ。

「第23話 硫黄島作戦」については、クリント・イーストウッド監督の米国映画『硫黄島からの手紙』(2006年)で日本でも脚光を浴びることになった栗林中将のすぐれた決断が描かれる。この映画まで、栗林中将の名前は「敵ながらあっぱれ」ということで米国ではよく知られていたが、日本では忘れられた存在となっていた。

「第24話 連合艦隊の最期」は、戦艦大和が米海軍の航空隊によって撃沈されるまでを描く。戦艦大和は、日露戦争では大いに意味があったものの、この時点ですでに過去のものとなっていた艦隊決戦主義の申し子であったが、米海軍の敵将は艦隊同士の決戦を望んでいたが、撃沈は航空隊に譲ることになる。皮肉にも、「第7話 マレー沖海戦」で撃沈された英国の戦艦プリンス・オブ・ウェールズとおなじ運命をたどることになったのである。