つまり別解を得ているわけです。別の方法で解いているということは、とりもなおさず、両者が一致することで「確かめ算」つまり「検算」ができている。
ここに到達すると、単なる算術から数学へと歩みを進める第一歩にたどり着くことになります。
伊東先生の「さくらんぼ検算のススメ」
ということで、状況が整理できました。つまり、上で色をつけた数式に関して言うなら、赤の道筋と青の道筋、2つの異なる計算で得られた結果が一致することで、計算が正しいという確かめ算が成立していることが分かりました。
「さくらんぼ計算」は、たぶん教室で子供を指導する途上から生まれたのであろう、ステキな工夫です。
しかし、その使い方が拙劣だと、子供を混乱させることになりかねない。すべては、指導者が拙劣かどうか、だけにかかっていると言うべきでしょう。
私は「さくらんぼ計算」を、理想的には、最初から「さくらんぼ検算」として使用することで、1年生の1学期から数学感覚をつけさせる、恰好の教材になるように思います。
言葉で書くと論理が分かりにくいですから、簡単に式で記すなら
ポイントは、最初から
「さくらんぼちゃんは2つ(以上)ある」という基本事実を徹底することで、論理の構造と論理操作を小学1年前期から教えることにあると思います。