具体的には、米イスラエルの軍事力によってイランの治安維持能力や軍事力を粉砕し、イラン国民自身の手による体制打倒を促すための「条件づくり」であるという言い方を繰り返している。
今回の米国とイスラエルによる作戦の事実上の目的がイラン国民を扇動する形でのイランの体制転換にあることは間違いない一方で、ヘグセス長官の発言は、実務を仕切る米国防省として、イラク戦争を想起させる体制転換という目的は公には認められないという、苦渋の現れなのであろうか。あるいは、とりわけネタニヤフ首相が究極的に追求するイランの体制転換という目的を少なくとも米国防省は共有していないという、意思表明なのだろうか。
CIAの「第3のシナリオ」と開戦のトリガー
ニューヨーク・タイムズ紙の報道によれば、開戦前夜、開戦というこの重大な決断の背後にはCIA(中央情報局)の分析官たちの決定的な役割があった。CIAは、ハメネイ師が殺害された場合に展開し得る複数のシナリオを大統領と政権幹部に提示したという。