需給の状況はさほど変わらず

 カザフスタンは2日、過去の超過生産を相殺するため、6月の減産幅を日量約67万バレルにまで引き上げる旨の計画をOPEC事務局に提出した。だが、専門家は「計画の達成は困難だ」と悲観的だ。

 OPEC加盟国であるベネズエラ産原油の輸出は徐々に回復している。

 ロイターは2日「ベネズエラ産原油の1月の輸出量は日量約80万バレルとなり、昨年1月の同約50万バレルから大きく伸びた」と報じた。ただ、増加したものの、この水準は昨年の平均に過ぎない。そのうち、約28万バレルは米国向けだった。 

 米国政府は3日、先月合意した第1回原油売却に伴う収入5億ドル全額をベネズエラ政府に送金したことを明らかにした。

 米国政府はベネズエラでの原油生産を認める一般許可の発行も準備している。だが、米石油大手の対応は前向きとは言えない。

 エクソンモービルやコノコフィリップスは2007年にベネズエラから撤退した後、カナダのオイルサンド(重質油)への大規模な投資を行ってきた。このため、カナダで進めている事業と競合するベネズエラへの再参入に二の足を踏んでいるとの指摘がある。

 OPECプラスのライバルである米国の直近の原油生産量は、寒波の影響で日量約1322万バレルまで落ち込んだ。ただ、来週は元の水準に戻る見込みだ。

 一方、米製油所の稼働率は3週連続で低下しており、「冬場の原油需要はピークアウトした」との観測が出ている。

 このように、原油市場の状況はさほど変わっていないが、地政学リスクが原油価格を押し上げる構図が続いている。

 市場の関心がイラン情勢に集まっていることは言うまでもない。