インドのGDPが日本を追い抜くのは時間の問題といわれるが…(写真:ロイター/アフロ)
(藤 和彦:経済産業研究所コンサルティング・フェロー)
インド政府は2025年12月29日、「同国の国内総生産(GDP、名目ベース)は4兆8000億ドル(約653兆円)となり、日本を抜いて世界第4位になった」との見通しを発表した。ただ、これが正しいかどうかは今後発表されるGDPの確定値次第だ。
国際通貨基金(IMF)もほぼ同様の見解だ。インドの昨年のGDPは4兆1300億ドルで、日本の4兆2800億ドルに及ばなかったものの、2026年は4兆5100億ドルと日本の4兆4600億ドルを上回ると予測している。
いずれにせよ、インド経済が日本を追い越すのは時間の問題だというわけだ。
インドは2023年、中国を抜いて世界で最も人口が多い国となった。
GDPの約6割を占める個人消費は順調に伸びており、インドの自動車市場は既に日本を抜いて世界第3位だ。
日本を始め国際社会の関心の高まりを受けて、インド政府も市場開放の動きを加速させている。
人工知能(AI)関連の電力需要の拡大予想を踏まえ、インド議会は昨年末、原子力産業を国内外の民間企業に開放する法案を可決した。インドの原子力産業は長年にわたり厳格な規制で成長を妨げられてきたが、今回の法案成立により19兆3000億ルピー(約33兆円)規模の投資機会が創出されることになるという。
飛ぶ鳥を落とす勢いのインド経済だが、課題も山積している。