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(藤 和彦:経済産業研究所コンサルティング・フェロー)

 米WTI原油先物価格(原油価格)は今週に入り、1バレル=61ドルから65ドルの間で推移している。米国とイランの核問題に関する協議についての憶測が、原油価格を上下させる展開だった。

 まず需給に関する動きをみてみたい。

増産の時期を見極めるOPEC

 OPECプラス(OPECとロシアなどの大産油国が構成メンバー)の有志8カ国は2月1日、会合を開き、3月までの増産停止を確認した。

 サウジアラビアを始めとする有志8カ国は昨年4月から12月にかけて、生産目標を日量約290万バレル引き上げた。だが、11月に季節的な需要鈍化を考慮し、今年1月から3月にかけての増産を停止するとしていた。

 米国による加盟国イランへの軍事攻撃の可能性が懸念され、原油価格が半年ぶりの高値付近で推移する中、OPECプラスは増産再開の時期を見極めようとしている。

 次回の会合は3月1日に開く予定だが、4月以降の生産方針は未定だ。

 ロシアのノバク副首相は3日、OPECプラスの生産計画に関する質問に対し、「3月か4月頃から需要が徐々に増加していく見込みで、均衡維持に寄与する新たな要因になるだろう」と述べ、4月以降の増産再開の可能性を示唆した。

 インドのロシア産原油の輸入減少が明確になっている。欧州調査企業ケプラーによれば、1月の輸入量は前月比12%減の日量約122万バレルだ。12月も前月比22%減の日量約138万バレルだった。

 OPECプラスは原油価格の下落を防ぐため、生産枠を超過してきた加盟国への締め付けを強化している。最も厳しい状況に置かれているのがカザフスタンだ。