「世界」を変えた人は、何をどう読んだのか
『本を読む人だけが、“自分の壁”を突破できる』では、「偉人たちが読書によっていかに人生を変革したのか」について紹介した。
第1章の「人生を変える読書の力」では、本稿の徳川家康のほか、膨大な読書によって言葉の力を磨き上げたウィンストン・チャーチルや、シェイクスピアの『リア王』で人間の本質を見つめる眼を養ったスティーブ・ジョブズなど、読書によって、人生を変革した人物を解説している。
第2章「救いとしての読書体験」では、困難な時こそ本は心の支えとなり、新たな道を示してくれることを書いた。悩み深い文豪の夏目漱石は、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』に生きる力を見出し、英雄ナポレオンはゲーテの『若きウェルテルの悩み』をエジプト遠征にまで持参したという。また、どん底にあった樋口一葉は井原西鶴の『日本永代蔵』に希望を見つけ、生きづらさに悩む江戸川乱歩は本の世界に救いを求めて、活路を見いだしている。
第3章「愛読書が映し出す意外な一面」では、若き大統領ジョン・F・ケネディ、越後の虎・上杉謙信、発明王エジソンなど、愛読書から偉人の素顔に迫った。愛読書はいわば、偉人たちの知られざる内面を映し出す鏡ともいえるだろう。
そして第4章の「未知の世界への扉を開く読書」では、本の力で別世界へといざなわれた偉人たちをピックアップ。ダーウィンは船酔いの中で読んだ一冊に進化論の萌芽を見つけ、チェ・ゲバラはプラトンの『国家』に理想社会の青写真を求めた。渋沢栄一は、読書体験から近代日本における資本主義の哲学を築き上げている。
本書の執筆を通じて、読書は私たちを未知の領域へと誘い、新しい可能性を教えてくれるものだということを改めて実感した。32人にわたる偉人たちの多様な読書体験を通じて、本が持つ「真の力」にぜひ触れてほしい。
【参考文献】
『吾妻鏡』(西田友広編、角川ソフィア文庫)
『現代語訳 信長公記』(太田牛一著、中川太古訳、新人物文庫)
『定本 徳川家康』(本多隆成著、吉川弘文館)
『徳川家康 われ一人腹を切て、万民を助くべし』(笠谷和比古著、ミネルヴァ書房)
『家康の本棚 天下人はどんな本をどう読み大成したのか』(大中尚一著、小和田泰経監修、日本能率協会マネジメントセンター)
『本を読む人だけが、“自分の壁”を突破できる』(真山知幸著、青春出版社)
