2026年1月2日、第102回箱根駅伝、往路5区を走る青学大の黒田朝日 写真/アフロ
(スポーツライター:酒井 政人)
他校の指揮官は2区で来ると思っていた
箱根駅伝で2度目の3連覇を成し遂げた青学大。「選手層」と「ピーキング能力」に長ける同校だが、今回は「エース力」もずば抜けていた。そしてアオガクの絶対エース・黒田朝日(4年)が217.1kmのレースに“迷宮”をもたらすことになる。
大会前から「朝日は何区にのぼるのか?」が話題になった。12月10日に開催された『トークバトル』でもライバル校の監督たちが黒田の起用区間を質問。青学大・原晋監督は、「朝日は早い段階で昇りますよね」と3年連続となる2区の起用をほのめかしていたが、実際は違っていた。
原監督は春頃から「5区黒田」の構想を練っていたという。TBSの『ひるおび』に出演した際には、「12月10日時点はハチ・ニーで上り(5区が8割)かなと考えていました」と明かしている。
ではライバル校の指揮官たちは「5区黒田」をどこまで読んでいたのか。
國學院大・前田康弘監督は「0%です。2区に来ると思っていました」と完全に裏をかかれたかたちになった。そして、「68分半で走ると思ったので、当初の想定より5区で2分は食われる。(4区終了時までに)2分以上先行しなきゃいけないと考えていました」と振り返った。
駒大・藤田敦史監督は「2区か5区、どちらに来るのかわからなかったですね。原さんは迷っているように感じました」と見ていたが、「どっちに来ても嫌だなと思いましたね。2区なら絶対に流れを作るじゃないですか。5区の場合、68分前半はいくと思っていたので、圧倒的なアドバンテージを取られますから」と黒田の区間を警戒していた。
一方、中大・藤原正和駅伝監督は、「黒田君の5区は12月頭に68分ぐらいでいけるという情報が漏れ伝わってきていました」とタイム込みで明確なイメージをしていたようだ。