トランプ氏はディールで対中AIチップ輸出管理を緩和
世界で最も権威のある科学雑誌のサイエンスに掲載されたことで「スマホやロボット、自動運転車に今の何百倍も賢いAIが搭載されるのも夢物語ではない」と注目を集めている。実用化されれば、高性能・低コストのディープシーク以上のブレークスルーになるかもしれない。
米有力シンクタンク「外交問題評議会(CFR)」のクリス・マクガイア氏は「中国のAIチップ赤字」と題した論文(12月15日付)で「中国・華為技術(ファーウェイ)はエヌビディアに追いつけない。米国の輸出管理は維持されるべきだ」と指摘している。
12月8日、ドナルド・トランプ米大統領は中国の習近平国家主席にエヌビディアのAI用GPU「H200」を中国に販売できるようになると伝えた。エヌビディアが中国向け売上高の25%を米政府に支払うことが条件だ。トランプ氏はディールで対中AIチップ輸出管理を緩和した。
トランプ大統領(写真:Pool/ABACA/共同通信イメージズ)
「ファーウェイがエヌビディアの有力な競争相手になりつつあり、米国の輸出管理の効果が薄れているという懸念がある。しかしファーウェイはエヌビディアのライバルではない。克服できない輸出管理に制約され、後退している」とマクガイア氏は指摘する。