(写真:AP/アフロ)
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[ロンドン発]英紙フィナンシャル・タイムズ(1月1日付)はかつてフランシスコ・タレガ作曲『大ワルツ』を編曲した携帯電話の着信音を世界中に鳴り響かせたフィンランドのノキアについて「いかにiPhoneの犠牲者は10億ドルのエヌビディア提携に至ったか」と報じている。

10億ドル出資で狙うもの

「ノキアの着信音ほど人々の脳裏に焼き付いたデジタルサウンドはほとんどない。2009年までフィンランドの携帯電話の巨人の象徴的なメロディーは至る所で流れていた。世界中で1日推定18億回、つまり1秒間に2万回再生されていた計算になる」

 しかしiPhoneやスマートフォン向けオペレーティングシステム(OS)、アンドロイド登場でノキアの伝説「3310」はカナダのブラックベリー同様、時代に押し流された。売上はピーク時(07年)から携帯電話事業を売却する直前(13年)には約75%も減少した。

ノキア3310は2000年9月に発売され世界中で人気を博した伝説のモデル。写真は2017年に発売された復刻モデル(写真:ロイター/アフロ)

 25年10月、米半導体大手エヌビディアがノキアの新株を1株当たり6.01ドルで引き受けて10億ドルを出資、戦略的パートナーシップを結んだ。AI(人工知能)主導の無線アクセスネットワーク(AI-RAN)市場をリードし、データセンターネットワーク開発を支援するのが狙いだ。