スズキ、インドや欧州で展開する軽EVの可能性

 インドでもM1Eの需要も、考えられるだろう。

 モディ首相がEV普及に積極的な状況の中、スズキの子会社であるマルチ・スズキは、2030年までに公共のEV用の充電設備を、インド国内に約10万カ所整備すると発表している。

 スズキとしては、まずBセグメント(欧州で使われるボディサイズの区分で、コンパクトカーサイズを指す)の「eビターラ」を量産して、インド国内と欧州への輸出を進める方針だが、あいにくeビターラは全長が4275mmあり、M1Eには該当しない。そのため欧州仕様のボディを調整して、M1Eに適合させることも考えられる。

 このほか、ジャパンモビリティショー2025に登場したコンセプトモデル「ビジョン e-Sky」は、全長3395mm×全幅1475mm×全高1625mmの軽EVだが、価格競争力を重視したM1Eとして、これをインドや欧州で商品展開することもあり得るだろう。

スズキの「ビジョン e-Sky」(写真:筆者撮影)

 では、中国ではどうか。