マクロン大統領の後継は誰になるのか?
まだ先の話のため、次のフランス大統領選に誰が出馬するのかは未定である。ただし、現状で出馬が有力視されている人物として、まず右派勢力からは、その中核を担う「国民戦線」(FN)のジョルダン・バルデラ党首の出馬がほぼ確実な情勢だ。国民的な人気を誇るマリーヌ・ル・ペン氏が出馬できない公算が大きいためである。
他方で、ライバルとなる左派勢力からは、その屋台骨である「不服従のフランス」(FI)のマニュエル・ボンパール党首の出馬が有力だ。FIを率いてきたジャン=リュック・メランション氏はすでに74歳と高齢のため、大統領選への出馬はないと考えられる。右派も左派も、ある意味では“世代交代”の時期を迎えているといっていいだろう。
ではマクロン大統領が率いる中道勢力はというと、マクロン氏自身はもう出馬できないため、他の候補を立てる必要がある。現状では、1989年生まれとマクロン氏よりも若いガブリエル・アタル元首相の出馬が有力だ。ただし、そのエリート然とした佇まいがマクロン大統領と重なるため、それがフランス国民の反発につながる可能性も高い。
その他にも、かつての名門政党である中道右派の共和党、ならびに中道左派の社会党もそれぞれ候補を擁立することになるが、両党ともかつてのような勢いがないため、負け戦を強いられることは間違いない。であるならば、マクロン大統領が率いる与党・再生と共闘した方が現実的だろう。そこで白羽の矢が立つのはエドゥアール・フィリップ元首相だ。
フランス北西部にあるル・アーブルの現職市長であるフィリップ元首相は、マクロン大統領の下で2017年5月から7月まで首相を務めた。もともとは共和党出身で、中道右派の穏健な保守政治家というところだ。大方の世論調査会社は、今のところFNのバルデラ党首とフィリップ元首相の一騎打ちになるという見方をしているようだ。