スーパースターを揃えた米国代表を侍ジャパンが破って優勝した第5回大会

 2021年に予定されていた第5回大会は、新型コロナのパンデミックのため2023年に延期された。

 この大会でアメリカは、スーパースターのエンゼルス、マイク・トラウトが前年7月に参加を表明、主将に指名された。MVPを獲得したドジャースのムーキー・ベッツ、フィリーズのトレイ・ターナー、カージナルスのポール・ゴールドシュミットなどのタイトルホルダーが参加。カージナルスのアダム・ウェインライト、ダイヤモンドバックスのメリル・ケリーなど先発陣も充実。

 日本はエンゼルスの大谷翔平、パドレスのダルビッシュ有が参加を表明、オリックスの山本由伸、ヤクルトの村上宗隆、巨人の岡本和真などNPBのベストメンバーをそろえ、決勝でアメリカと対戦し3対2で劇的な3度目の優勝を飾った。

2023年3月のWBC第5回大会で優勝し喜ぶ日本ナイン=米マイアミ(写真:共同通信社)

 5回の大会を経て、WBCはようやく「野球世界一決定戦」になったと言えよう。

 来年に迫った第6回大会では、アメリカはヤンキースのアーロン・ジャッジ、サイヤング賞投手のパイレーツ、ポール・スキーンズ、60本塁打のマリナーズ、カル・ローリーなど最強メンバーが早くも参加を表明。

 日本もドジャースの大谷翔平、山本由伸をはじめ、MLB、NPBのトップ選手が参加を表明。前回を上回る豪華な大会になりそうだ。

 すでに第6回WBCの東京ラウンドのチケットはプラチナ化している。何次もの「先行抽選販売」が行われているが、入手は非常に困難になっている。WBCの東京ラウンドでは、これまで日本戦以外の観客動員は50%程度だったが、今回は売れ行きがよさそうだ。

 東京ラウンドは従来、TBS、テレビ朝日などが地上波テレビで中継してきたが、今回はアメリカのネットメディア、Netfrixが独占契約。同社はアメリカラウンドも含め全47試合を中継する。

「アメリカが本気で、WBCをビジネスにしようとしている」ということだろう。